少年H
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    JUGEMテーマ:読書



    洋服の仕立て職人の父と、熱心なクリスチャンの母の間に生まれたH。
    小学校5年生の時に戦争がはじまり、否応なく時代の波に飲み込まれるが、両親の教育が一風変わっていたためか、Hも極貧の中にあって逞しく成長していく。


    2つ年下の妹からも慕われ、友達も多く、商売の才に富んでいたH。
    終戦の混乱期には自身のことでさえあやふやで苛立ちを隠せなかったが、それでも将来に希望を見出し歩き出す。

    かなりマセた子供だなというのが第一印象。
    両親を少し離れたところから見るところがあって、したたかに儲けようという気が高い。

    けれど、終戦で価値観ががらりと変わり、不安と混乱で周囲に当たり散らす様は、きっとあの当時のそこかしこで見られた光景なのだろうなと想像ができた。
    優しくて小狡くて逞しい、ありのままの少年が時代を精いっぱいかけている物語です。

    posted by: 黒猫 | 読書・絵本の感想 | 08:16 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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