王妃の帰還
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    中学では、皆の羨望の的である姫グループと、その他小さなグループとに分かれている。
    姫グループに君臨している王妃には誰も逆らえない。
    だがその均衡がある事件によって崩れた。
    君臨していた王妃が転落、一番下っぱであり、誰からも注目されなかったグループに加わることに。
    平穏だった日々は遠のき、一転、注目を浴びる存在へと押し上げられ、クラスから弾かれることになった四人は、自分たちの日常を取り戻すため王妃を元のグループへ戻そうと計画を立てる。



    学生時代、どのグループに所属するかというのは人生を左右するくらいの一大事です。
    そこに居続けることが、学生生活を安定させ、充実させる唯一の方法。というくらい切実なもの。

    弾かれてしまったが最後、ビクビクオドオドしながら学校に行き、居場所のない居心地の悪さに耐えなければなりません。

    それはとんでもない苦痛。

    不登校の原因でもあるこのグループ分け。一度その中に加わった者は、しがみつき、新しい仲間を入れようとはしない、排他的な集団になります。
    けれどそれを打ち破って、フラットな関係になろうと奮闘した範子の行動力は立派。

    時に負の感情に流されそうになり、時に我儘になり、時に傲慢でもあったけれど、人を思いやる心も忘れていないし、自分の気持ちに素直で、ちゃんと謝れることも出来る。
    とても正直な女の子に感情移入できる人は多いのでは。

    他の子たちも様々な感情を抱きながら葛藤し、悩み、自分の気持ちに正直だという点で、未熟だけど透明さを感じます。

    その年齢特有の頑なさとピュア感が素敵でした。

    ただ、文体が少し読みにくいと感じました。三人称の範子視点なのですが、ややぎこちないなーという印象。

    posted by: 黒猫 | 読書・絵本の感想 | 07:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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