十六夜荘ノート
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    JUGEMテーマ:読書

    突然、記憶にないほど遠い親戚だった女性の、土地と屋敷の遺産を受け継ぐことになった雄哉。
    降ってわいたこの話に困惑するも、土地の価値を知って俄然貰う気に。

    ところが屋敷はシェアハウスになっていて、得体のしれない住人が。
    しかも、屋敷には共同名義人までいる始末。

    がむしゃらに働き、自分の考えが正しいものであるという信念で突き進んできた雄哉は、ここでも自分の主張を通そうとするが、難航する手続きに翻弄し、仕事まで失って、初めて他人の気持ちや過去と向き合うようになる。


    亡くなった女性、玉青の生きざまと、現代で成功者として生きてきた雄哉の生活が交互に描かれているこの作品。

    まるで日記を読むように玉青の暮らしぶりが頭にするりと入ってきて、雄哉が出てくると日記を閉じたように現代に戻れるという、不思議な感覚を味わいました。

    戦時中という暗くて悲惨な過去を、過去として描写してるように読めるので、感情移入するというよりは歴史を見てる感じです。

    心を揺さぶられるほどの強い衝動は感じませんが、読後に静かな充足感を味わえる作品だと思います。
    posted by: 黒猫 | 読書・絵本の感想 | 07:02 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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